【SDGs】里山シェアリングで持続可能な環境保全を提案

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里山いきいきPJ
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こんにちは、くまです!
子どもができ、名前を考えなければと思っているこの頃です。
コロナのため定期健診に同席できなかったり、出産に立ち会えなさそうです。
できることとしてエコーの様子を撮影してもらい、一緒に喜んでます。

さて、本題にいきます(笑)

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SDGsとは?

みなさん、”SDGs”という言葉を聞いたことあるでしょうか?
「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略であり、エス・ディー・ジーズと読むそうです。
2015年の国連サミットで採択され、2030年までの15年間で達成する17つの大きな目標と、細分化された具体的な169のターゲットで構成されています。

今回はそのSDGsの視点で「持続可能な〇〇」を考えてみたので、提案したいと思います。

取り上げるのは15番目の目標:陸の豊かさを守ろう、です。

「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」というテーマです。

”陸の豊かさを守ろう”とは?

下表に示す通り細分化されています。

15.12020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。
15.22020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。
15.3 2030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ及び洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化に荷担しない世界の達成に尽力する。
15.42030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
15.5自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。
15.6国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。
15.7保護の対象となっている動植物種の密猟及び違法取引を撲滅するための緊急対策を講じるとともに、違法な野生生物製品の需要と供給の両面に対処する。
15.82020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。
15.92020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。
15.a 生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。
15.b保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するため、あらゆるレベルのあらゆる供給源から、持続可能な森林経営のための資金の調達と開発途上国への十分なインセンティブ付与のための相当量の資源を動員する。
15.c持続的な生計機会を追求するために地域コミュニティの能力向上を図る等、保護種の密猟及び違法な取引に対処するための努力に対する世界的な支援を強化する。

この表をご覧頂くとわかる通り、”陸の豊かさ”というのは森が生い茂っていればいいというものではなく、「動植物」「生態系」「生物多様性」などがキーワードにもなっているのがわかります。

陸の豊かさを守るために里山に注目する

 

環境省は「里山」を次のように定義してます。

都市域と原生的自然との中間に位置し,様々な人間の働きかけを通じて環境が形成されてきた地域であり,集落をとりまく二次林と,それらと混在する農地,ため池,草原等で構成される地域概念

里山は原生自然ではなく、人が作り出したもののため、あまり重要視されていませんでした。
しかし、近年、「生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために」注目を集めています。
その理由は大きく4点です。

  1. 国土の約40%をしめるほど里山の面積が広い。
  2. 水田、池、林など多様な生息地が複雑につながり、生物多様性が高く、多くの固有生物を含む。
  3. 里山でよく見ることができたメダカやホタル等の普通種が、今では絶滅危惧種に指定され、「身近な自然」の危機が認識されてきた。
  4. 日本では長年、持続的に維持されてきた生態系管理システムであり、日本の風土・文化(無形資産)である

すなわち、”里山を機能させる”ことが「陸の豊かさを守る」ことにつながると考えられます。

では、”里山を機能させる”とはどういうことでしょうか?
それを理解するために過去の経緯を振り返ってみましょう。

戦後まで、”里山”は「第一次産業」を担う場でした。

(田んぼ、畑、水路の保全、たい肥作り、炭焼き、二次林の手入れ、竹林の手入れ、棚田の保全、草原の保全、など。鬼滅の炭治郎も炭を売ってましたよね。)
これがいわゆる”里山が機能”していた状態です。

高度経済成長に伴うライフスタイルの移り変わりにより、ガス・石油・化学肥料が普及し、里山は利用されなくなり経済的価値が減少していきました。
(すなわち、”里山が機能”しなくなった状態へ移り変わっていきました)

その結果、二次林や二次草原が放置され、耕作放棄地が拡大しました。

里山の中心をなす二次林は、薪や炭の材料として優位なコナラ、クヌギ、アカマツなどから構成されています。
昔、おおよそ10~30年ごとに二次林は伐採されていたため、樹木は小さく、明るい環境が広がっていました。このような二次林には、明るい林が好きなスミレ類、カタクリ、シュンラン、ツツジ類、ギフチョウなどがたくさん見られます。

ところが、燃料が薪から石油やガスなどに代わり、二次林の利用・伐採がなくなると、自生する植物の種類が変わり、ソヨゴやヒサカキなどの常緑広葉樹やササが増え、林は暗くなり、生きものが少なくなっています。(生物の多様性が損なわれます)

この一連の流れから、里山が機能する(森林の手入れや土地が荒廃化しない仕組みが働く)ことで、生物多様性を維持し、結果的に「陸の豊かさを守る」ことにつながることがわかります。

里山をシェアすることで役割を果たしやすくなる?

里山を機能させる(生物多様性を維持する)ために、
昔のように農業をし、炭を作るために木や竹を伐採しよう!とはならないですよね。
理由は複数考えられます。

  1. 利便性を手放すメリットがない
  2. したくても、山林や田畑などの土地を所有していない。また、管理できる自信がない。
  3. 所有してても、1人で管理しきれない、もしくは亡くなってしまった

などなど。

また、人手(労働力)を投入するだけの経済的なリターンがあるわけでもないので、ビジネスで活用するのもハードルが高そうです。

そこで私が提案したいのは「里山をシェアすること」です。

いま、里山を誰かと、共に所有していると想像してください。
雑草が生えたり、枝打ちをしたり、定期的な維持活動を1人ではなく誰かと一緒にすることになります。
かなり心強くないですか?
また、転勤や自身の意思で引っ越したいと思って気軽に引っ越すことができます。
なぜなら、その土地は共有しているので、管理し続ける必要はありません。
(こう書くと無責任に聞こえるかもしれませんが、時代に合っていると思います)
これって、初めの一歩を踏み出しやすくなりませんか?

複数の人で山林を所有することで、上記の1(利便性を手放すメリットがない)以外の問題を解決することはできそうです。

この考えは新しくできたものではなく、”共有林”という考え方があったそうです。
昔からの入会地を引き継いでいるケースが多いようです。
入会地(いりあいち)とは、村や集落で共有した土地のことで、炭や肥料、食料などの資源を共有する意味合いが強かったと思います。

下記の記事が参考になります。

 

さらに、上記の1(利便性を手放すメリットがない)について、”体験”という形でユーザーへ訴求することで、
利便性とは異なる視点で里山と関わるメリットを提供することができ、問題を解決することができそうです。
(ブッシュクラフトとか、~狩りなど)

 

実際に「里山を共有する」というオプションがついた不動産物件も神戸の方にあるらしく、
里山シェアリングする時代が来るかもしれません。

また、私がイメージしていたシェアとは異なりますが、南房総(千葉県)で「ヤマナハウス」さんが面白い取り組みをされてます。

※下記リンク詳細

 

自然は、誰か1人で何とかするものでなく、みんなで少しずつ保全していくものだと思います。
SDGs達成が理想論だとしても、理想を掲げるからこそ問題が現状とのギャップという形で浮彫にされます。
全てにおいて、何かを始めるにあたって遅いなんてことはありません。
少しずつでも状況を、環境を変えていく一歩が大切です。
その一歩を後押しするメディアであれば幸いです。

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